日: 2010年6月12日

先日のブルズアイダルのその後です。

ひとまずすべてのダルを1/8カットしました。

これをSタイルハンマーを使って、

側面から細かくファセットを入れていきます。

大小さまざまな形のガラス片ができました。

このままでは切り口のエッジが立っていて

触ると手を切ってしまい、とても危ないんです。

ダイヤモンドやすりで切り口を糸面処理する方法もありますが、

今回は電気炉に入れてファイヤーポリッシュすることにしました。

棚板にセパレートペーパーを敷いた上にダル片を並べます。

これを約750℃くらいで焼成します。

徐冷すればファイヤーポリッシュの完了です。

とっても簡単です。

これでエッジも滑らかになり、

白く傷付けてしまったカット痕も綺麗に消えてくれます。

ブルズアイフュージング板で作ったダルなので、

失透することも無くツヤのある仕上がりです。

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ファイヤーポリッシュは対象物によっては、

微妙な温度管理が必要です。

ガラスの質や大きさ・形状加えて電気炉の仕様によって、

焼成温度や時間を設定しなければいけません。

これらを適切に見極めるのは経験と勘なんですね。

焼成プログラムのレシピなど基本的にありません。

自分の頭の中で焼成イメージが出来なければ、

プログラムなどもともと設定すること自体不可能なんです。

意味も分からず定石プログラムだけ知っていても、応用は効かないのです。

教えられたプログラムや入力設定方法などを鵜呑みに信じてどれだけ繰り返しても、

それはフュージングを理解したという範囲ではありません。

よって今回のように小さなガラス片のファイヤーポリッシュの場合は、

無駄に時間を使わない簡単焼成で良いんですね。

フュージングでのファイヤーポリッシュは、

本来かなり危険性がある高度なテクニックです。

同様に落とし込みのサギング技法も焼成方法が難しいです。

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炎を使うブローやバーナーワークでは普通に出来ることも、

電気炉では相当難しいことがたくさんあるんですね。。。

by? Tajima

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