先日、担当のお客様に鉛フリーハンダを使用した際の問題点について
ご質問をいただきました時に、私自身明確な回答ができなかったので
その時メーカーから得られたコメントを要点だけですが、少しご紹介をさ
せていただきます。
まず、鉛フリーハンダは文字通り鉛を含まない為、流動性が低下し融点
も高い事から現在ステンドグラスでお使いのハンダゴテでは、作業性が
かなり悪いという事があります。そしてこれが一番お問い合わせが多い
と思われるコテ先の消耗については、鉛・錫のハンダを使った場合に比
べ、3?5倍消耗(侵食)するという事です。これは鉛フリーの主成分の錫
の拡散反応が原因とされ、通常ハンダの場合、高温でも安定している鉛
が錫の活性をある程度抑えているから、すぐにわかる程消耗はしないそ
うです。実際はメーカーより、もっと複雑で難しい話を聞きましたが要は鉛
フリーハンダの場合は、コテ先の早期の消耗は仕方のないという事です。
しかし、少しでも消耗(侵食・黒色酸化)を遅らせる手立てとして、以下の
点を挙げさせていただきます。
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・コテ先は急な温度変化に弱い為、水を含ませたコテ先クリーナーを使わず
カタログP.29のワイヤータイプのHK633-01を使う。
・温度調節機能付きのHK934ECを使う。その際のベスト温度は「390℃」。
・使用しないコテを通電したまま長い時間放置しない。
・消耗末期でなければ、錫とフラックスを混合したペースト状クリーナー(チップ
リフレッサー)でマメにメンテナンスをする。
※上記、具体的な商品名を挙げましたが同等品なら結構です。
※フラックスは、通常品でOKです。
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以上、環境問題などで鉛フリーハンダをご検討していただく機会が今後多くなる
と思いますが、先述の作業性やコテ先の消耗の早さなども、ご理解をいただけれ
ば幸いです。
by? D.K