皆様は正阿弥勝義という名前を
知っていますでしょうか?
正阿弥勝義は、江戸から明治にかけて、
常に自らの作品の完成のみを求めつづけた金工です。
以前にNHKBSプレミアム「極上美の饗宴」という番組で
紹介されていました。
私にとっては衝撃の番組でした。
http://www.nhk.or.jp/artbs/kyoen/content/index_05.html
彫金のことはよく知りませんが、
この作品がただ事ではないことは分ります。
(NHK BSプレミアム極上美の饗宴より)
これらの作品はすべて金属でできています。
もちろん型などを使ったものではなく
ひたすらタガネをコツコツと金槌で打ちつけて創りあげたそうです。
安易な賞賛の言葉さえ失礼に思えます。
正阿弥勝義の遺作です。
柔らかい銀の下地に硬い鉄でできた葡萄を埋め込むという、
とんでもない象嵌技法で創られているそうです。
現代の人間国宝の名工をもってしても、
これを再現することは不可能ということでした。
魂の逸品です。
観る者の姿勢さえ正すほどの、驚愕の造形美です。
正阿弥勝義はこの作品を創りあげて
しばらくしてこの世を去ったそうです。
おそらく心から充足したのではないでしょうか・・
絶対的なものを創りあげた孤高の人です。
http://www.libnet.pref.okayama.jp/mmhp/kyodo/person/syouami/syouami.htm
心から尊敬できる日本人です。
?
なので・・
私にとっては、葡萄は特別なモチーフなんです。
by Tajima