今日はフュージングや商品の使い方などの紹介から離れて、最近の輸入荷物事情について触れてみたいと思います。
世界では色々な事が起こっているなー。と思いながら、普段ニュースを見たり聞いたりしています。時々、馴染みのない地名・事柄の名称を耳にしたり、何となく知っているつもりだけど、詳しくは分からない。という事も結構あります。最近スマホでポッドキャストなるもの(アプリの一つでジャンル分けされた番組を音声のみで聞く)でニュースを聞いています。番組の一つに“News Letter”というのがありまして、一日一個のニュースを5分程度で解説してくれる番組で、その説明が分かりやすくて気に入っています。例えば、先日のアフガニスタンでのタリバン政権の復活。アフガニスタンがなぜあのような紛争地域になっていったかなど解説してくれたのですが、とても分かりやすい解説だと思いながら聞いていました。
さて、この番組で最近の中国事情をいくつか話していました。今、中国で注目されているのが、大きな不動産会社の巨額の債務。その債務の金額の大きさから、もし債務不履行になったら世界経済にも影響が及ぶのではと心配されています。また、もう一つは同国の電力供給制限に関して。この電力供給制限は、現状では脱炭素社会を目指すCO2排出削減の目標に届かないとの見込みから、各地で火力発電の制限をしてCO2排出を減らす。と言うのが報道上の情報ですが、実は中国は石炭をオーストラリアから輸入しているのですが、中国とオーストラリアの関係悪化に伴う、石炭の輸出制限で火力発電に必要な石炭の量が足らないというのが実情らしいです。また、冬季オリンピック前までに少しでも空気を綺麗にしておきたい狙いがあるのではないか?という事も言っていました。「へー、中国ではそんな事が起こっているんだ。」などと、感心しながらニュースを聞いている場合では実は無いんです。海を渡った広大な国で起こっている事が、弊社が輸入している商品に大きく関わってくるからです。中国四川にはKLベースやKSLベースを作っている小さな工場があり、もし電力供給を止められたら、ベースが作れなくなってしまうんです。今の所は大丈夫だと連絡はもらったので、少しホッとしています。
もう一つ、気になる事と言えば、世界的に起こっている物流の遅延。例えば、アメリカの西海岸沖では70隻もの船が着岸するのを待っているという情報を日本の船会社さんからもらいました。コロナの影響で港で働く人数が足らないにも関わらず、巣ごもり需要でアメリカの輸入の物量が増えて、港での作業が遅れていることが原因だそうです。また、アメリカ国内では陸輸送のコンテナーが足らず、工場から荷物が出荷されても、鉄道ターミナルで荷物が待ちぼうけの状態だそうです。まさに先日のココモがその状態でした。ガラスがアメリカを出てから、日本に届くまでの時間が格段に伸びているのは、この事が原因だったんですね。通常の2-3倍の時間がかかっていて、日本入港予定が8-9回も変更されるような事も起こっています。このような状況下で、2022年のカレンダーもその遅延に巻き込まれておりまして、10月には入荷する予定でしたが、今なおアメリカを出ていないのが現状です。荷物をお待ちのお客様には大変ご迷惑をおかけして、申し訳ありません。
地球温暖化による天災や、地域紛争、民族同士のいざこざなどなど、一見地球の向こうの方で起こっている事も、直接私たちの仕事・生活に影響してくる時代ですね。金属相場や原油価格の上昇などは、まさにその事柄の一つですね。
と、マイナス要因を上げれば切りがないですが、そんな事を並べ立てても何も良いことはありません。これらの事は事実として受け止め、それらを踏まえ今私達にできる事を考え・行動に移すことがきっと“前向きな考え“と言うんですよね。なので、前向きに荷物を入れれるように、がんばります!!
by jun