続、続半田の続き。

今回もしつこく半田について。

 

たまに「半田は何使ってますか?」って聞かれることあります。

「6-5使ってます。」答えてます。

モレッティーです。

 

ステンドグラスで使う半田は錫と鉛の合金で配合の割合でいくつか種類がある。

 

      錫(Sn):鉛(Pb) 

半田 7-5  63%  : 37%   

   6-5  60%  : 40%

   5-5  50%  : 50%

今までの体験としては、どれもそんなに変わらんと思っていたが、

あらためて試したらや確かに違ってた。あくまで主観ですが。。。

 

錫が63%は一番溶ける温度が低いのもあってか、溶けやすく溶けるとスゥー広がる感じ。

コテの温度を低く設定していても溶けるので、コパーへの半田でガラスに熱を入れ過ぎて割ったり、

ケイム組みの場合でも鉛線を溶かしてしまうリスクを避けられるのではと思われる。

 

 

鉛の含有割合いが高くなる錫60%は63%と比べやや溶ける温度帯が高く、液体感も低い。

ただなぜ愛用してるかというと流れ過ぎることがなくプリッと半田を厚く盛り易く、接点がより強くなったと感じられる。

 

実際コテのメーカーさんも鉛の割合が高い金属の接合には、鉛の割合が高い50%-50%をおすすめしていた。固まった後でも柔軟性があり、金属が収縮しても半田した部分が割れにくい特性があるらしい。

 

好みの問題かなと思うのでどれがおススメはむずかしいが、錫63%は初心者には優しい気がする。

 

金属同士を混ぜた時にその合金の融点が下がるという現象で、錫と鉛の場合、錫が溶ける温度は232℃で鉛が溶ける温度は327℃で、錫を63%、鉛を37%の割合でまぜると、

183℃と低い温度で溶けるなんて、どうして?って疑問だが分子がどうのこうのという話で面白そうだが、そこは手を出さないでおくとする。

 

半田の歴史って深く紀元前3000年頃(青銅器時代)から使われていて、紀元前300年頃には色々な国で使われ、ローマの遺跡から配合が錫が62%、

鉛が38%のいわゆる完成された共晶半田が出てるらしい。

きっとモノリス(触れると知恵を授かる石柱)に触れた人がいたんじゃないかと思ってしまう。

5000年の歴史ロマンを感じる。

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